【具体的なトレーニングについて】
■トイレを覚えてもらうためのトレーニングは?
トイレのトレーニングで一番大切なことは、成功体験を積み重ねることです。
言い換えると、できるだけ失敗体験をさせないことです。
トイレを失敗して怒られても犬は何に対して怒られているのかわかりません。
おしっこしたこと自体を怒られているのか?この場所でおしっこしたことを怒られているのか?今おしっこしたから怒られているのか?
怒られている理由がわからないので、怒られないように飼い主から隠れておしっこをするようになる子もいます。
なので、より多くの成功体験(トイレでおしっこすること)をさせて褒める、を繰り返します。
犬がおしっこをするタイミングは、朝起きたとき、ご飯を食べた後、水を飲んだ後、などです。
また、犬の行動を観察していると、その子がおしっこしそうな雰囲気がだんだんわかってきます。
おしっこしそうなタイミングでトイレに誘導し、成功させ褒める、を繰り返すと、犬も何が正しいかを理解してトイレでおしっこすることを覚えます。
また、失敗した場合(トイレ以外でおしっこした場合)は無反応(無視)で後片付けをします。
「どうしてここでおしっこしたの!」「やめてよー。」「後片付けが大変なんだから。」等の声を掛けてしまうと、犬は構ってもらって嬉しいという感情になります。
ここでおしっこすると構ってもらえる!という思考になり、トイレの失敗を繰り返す原因となります。
なので、失敗した場合は無反応でいることが重要です。
■「お散歩中に引っ張る」場合のトレーニングは?
お散歩中に引っ張る場合も、いくつかの理由が考えられます。
他の犬に近づきたい、人に近づきたい、気になる匂いに近づきたい、早く公園に行きたい、早く家に帰りたい、嫌な音から離れたい、嫌な臭いから離れたい、テンションが上がってとにかく前に進みたい、等々。
その理由によって解決策が変わってきますが、ひとつ共通して行うことがあります。
それは、「犬が引っ張っている時にはその場から絶対に動かない」ことです。
引っ張れば前に進むことができると学習した犬は、次もまた引っ張ります。
逆に、いくら引っ張っても前に進めないと学習した犬は引っ張らなくなります。
犬が引っ張っているときはその場から動かない、犬が引っ張るのをやめたら進む、を繰り返すことが、引っ張る犬の対して最初にすべき対策となります。
それと並行して、引っ張る理由を明らかにして、その原因に合わせたトレーニングを行っていきます。
■「吠える」場合のトレーニングは?
・基本トレーニングによる解決
オスワリ、フセ、マテ、オイデの基本トレーニングをしっかりと行い、刺激がある環境でもできるようになることは「吠える」場合の解決にも繋がります。
例えば、フセの体勢は犬にとって吠えにくい姿勢です。吠えそうになったときにフセをしてもらうことで吠える状況を避けることができます。
基本トレーニングにより飼い主との関係性を強化することで、吠えたいという気持ちよりも飼い主の指示に応えたという気持ちが上回り、吠えたい刺激がある環境でもオスワリやフセをして吠えずにいられるようになります。
・原因解明による解決
どんな理由で吠えているのか?何に対して吠えているのか?等の吠える原因を明らかにし、原因に合わせたトレーニングを行います。
例えば、他の犬が怖くて吠えている場合は、離れたところから少しずつ他の犬に慣らしていったり、おとなしい犬と遊ぶことで、他の犬が怖くないことを覚えてもらいます。
また、遊びたくて吠えている場合は「吠えると遊んでもらえない、吠えなければ遊んでもらえる」ということを覚えてもらいます。
■クリッカーを使ったトレーニングとは?
クリッカーとは「カチッ!」と音の鳴る道具です。
人の声は、日によって声の高さや言い方が微妙に違ったり、人によって言い方が違ったりします。
犬がこの違いに戸惑わないように、誰が操作しても同じ音が鳴るクリッカーを使うことで、犬が飼い主の意思を理解しやすくなります。
シアタードッグスでは必要に応じて、クリッカーを利用してトレーニングを行っていきます。